2015年5月26日火曜日

【Facebook】のインサイトは、まず競合をチェックすることから



Facebookのリーチが減少している理由


一時期、Facebookがあればホームページはいらない。そんなことを言う人が、ちらほらいるほど、盛り上がっていた企業のFacebook利用ですが、実際に運用している人たちからはリーチが減っているという声が出て、モチベーションが下がっているようです。

私はそもそもFacebookは名刺みたいなものだし、ウェブサイトとはまったく性質の異なるもの。関わっているアカウントでは特にリーチが減っているということもありませんし、全体でどれぐらい減少しているのか分かりません。
それでも減っているだろうという理由は、想像がつきます。

なによりエッジランクの導入と、広告の増加。
エッジランクをご存じない人のために、概要を書いておくとFacebookからの正式なアナウンスはないようですが、Affinity Score(親密度× Weight(重み× Time(時間経過)で変わってくる表示順位のアルゴリズムのことだと言われています。
親密度は、いいね!したりコメントを書いたり、どれぐらいコミュニケーションしているか。重みとは、その投稿自体の重要度でしょうか。多くの[いいね!]やコメントが付いている投稿は、重要度が高いようです。
時間経過は、投稿されたばかりか、古いものかということ。

このエッジランクが関係してくるのは、ニュースフィールドの[ハイライト]表示の場合。通常Facebookにアクセスすると、自分自身の、個人のニュースフィールドが開き、[ハイライト]の投稿が表示されます。[最新情報]では投稿時間の新しいものから表示されますが、デフォルトが[ハイライト]なので、ほとんどの人が[ハイライト]を見ているのではないでしょうか。

私などは[最新情報]に切り替えることはまずないので、あの人の投稿見かけないけどどうしちゃったんだろと[友達]から探すこともあります。
このエッジランクによる表示は、個人の投稿でも企業の[Facebookページ]の投稿でも同じです。


そして広告。4月22日に発表された2015年第1四半期(1月-3月)決算の数字
売上高は前年同期比42%増の35億4300万ドルだった。売上の94%に相当する33億1700万ドルが広告収入だった。そのうちモバイル広告の割合が前期の約69%から約73%に拡大
マイナビニュース

ポイントは広告の急増とモバイルシフト。モバイルデバイスからの利用が増えているというアナウンスは以前からありましたが、Facebook広告が増え、その中のモバイルの割合が増えているということは、純粋な投稿は表示されにくくなったと考えていいのではないでしょうか。モバイルで表示される/見られる投稿数は、PCよりはるかに少ないはずではないでしょうか。
もちろん広告が表示されるのは、ニュースフィールドだけではありません。それでもニュースフィールドに表示された[おすすめ投稿]は少なくともリーチが稼げるわけですから、想像するとエッジランクのWeight(重み)が増えそうです。


さて、それでは本題です。
Facebookで広告を使わな広告を使わなかったとしたら、どうやってFacebookページを運用して行けばいいか。どんな投稿をすればいいのかということですが、私はインサイトの中でも[競合ページ]を重要視すべきだと考えています。



Facebookインサイト[競合ページ]は、同業他社を調べるだけじゃない


私はB to B企業の場合、Facebookでなんとかしようとするなら、広告を使うしかないと考えています。もちろん社会的意義が大きい事業や際立った独自性がある場合は、その内容を細かく出して行くと方法もありますが、それならむしろ自社サイトやブログでやった方が蓄積効果があると思います。
今回書いているのはB to Cに関してです。

Facebookページに[いいね!]を100人以上がしてくれると、インサイトの[競合ページ]を使うことができます。下の画像を見てください。[インサイト]の中の概要に出てきます。

表示されるのは、累計の[いいね!]とその増加率、今週の投稿数とそのエンゲージメントです。ただそれだけなのですが、使い方によっては理解できることがかなりあります。
まず比較できる競合ページは、任意に選び追加することができます。


ところで、競合とはどんなページのことでしょうか。同業他社のことでしょうか。いまどき、同業他社を競合だとベンチマークするのは、かなり古びた考え方かもしれません。
それに同業他社が上手に、Facebookページを運用しているとは限りません。

とりあえず同業他社はチェックしておくとして、上手だな、効果を出しているなというところを重視して見て行くことが必要だと思います。競合のリストは、追加も削除も簡単です。

たとえばあるサイトによると、[いいね!]数が最も多いのは「楽天市場」。5位に「サッカー日本代表」が入りますが、これらも参考にするのは、なかなか難しいですよね。規模の問題というよりも、内容として。私はUniqloが凄いなぁと思いますが、到底参考にすることすら不可能な投稿もあります。
CMやチラシ、雑誌の記事の画像を使った投稿とともに、ジョコビッチ選手や国枝選手の活躍、もちろん錦織選手が出場する大会も追っています。テニス選手以外なら可能かというと、ユニクロキッズ「カメラでポン!」の告知で、バンビーノとサンリオのキャラクターに共演させて動画を出していたり、全方位で凄いです。


だから部分部分でも参考にすることが可能なアカウントを、数多く探すことが大切です。同規模の同業者だけ見ていたら、たぶん意味がありません。



[競合ページ]では、反面教師からも学ぶスタンスで


上で使った[競合ページ]の画像ではマクドナルドが一番上にきていますが、累計の[いいね!]が57万人と、桁違いなのです。順番に関しては[いいね!]数だけのようですが、マクドナルドはこの一週間、いいね!、コメント、シェアのエンゲージメントで約1万6千という驚異的な数字を獲得しています。Twitterなら可能ですが、お得な内容でもないのに、Facebookでは桁違いの数字だと思います。

ただそのコメントにはネガティブな内容も、数多くあります。一週間のエンゲージメント率の高さに驚いてチェックしたら、その中身は… 凄いけれども、それほど単純でもありませんでした。
マクドナルドの場合は、ファンの反応にも昨年からのバッシングが響いていると考えられますが、なにがマズイかも、1社のアカウントからだけではなく、いろいろと知っておくことが大切だと思います。
マクドナルドは、どうしてソーシャルメディアで叩かれるのか



私が上手だと思うアカウントはUniqloに限らず、広告写真だけではなく、それ以外にソーシャルメディア用に撮った写真や動画も使っています。もちろんその内容も、ソーシャルメディア以外ではお目にかからないテキストを使われています。






この画像は上の[いいね!]数の、2位3位を抜き出したものです。ただこの順位はあまり意味がなく、過去に“[いいね!]を押してキャンペーンに参加しよう”的なことをやっているかどうかで、大きく左右されます。※昨年、Facebookは「いいね!」しなければ参加できない懸賞やコンテストを禁止しました。

それよりも1週間の投稿数と、エンゲージメントを見てください。2位は6回の投稿で470回の反応。3位は4回の投稿で8600回の反応です。1投稿あたり、前者は78回で後者は2150回という大差が付いています。

前者はテレビCMを打っているような“お金のある企業”なのに、この低い反応はどういうことでしょうか。投稿を見ると、やはりテキストも画像も、広告そのまましか出していませんし、同じままの投稿を繰り返しています。これだとFacebookだけではなく、どんなソーシャルメディアでもやる意味が薄いでしょう。
後者は先に書いたようにソーシャルメディア用に撮った写真や動画も使っていますし、広告でもPRでもないような、会社の雰囲気を伝えるものも織り交ぜて投稿されています。


また、やはり、ですが、上手なアカウントは災害時などには投稿がストップしています。これなども[競合ページ]で今週の投稿数も知ることができるので、便利ですね。何かがあったときに、調べたい競合ページのリストに入れ替えればいいのですから。
災害時などのソーシャルメディア運用は、こうするべきじゃないのかと

そして意外なことに、ファンからのコメントに対して何も返していない。[いいね!]すらしていないところが多いのです。もっともこれは大手に関してですが。


細かな分析をするよりも、上手く行っているところの理由、ダメなところの原因にもインサイトの[競合ページ]を使えば、早くたどり着きますよ。



 株式会社イグジィット ウェブサイト

0 件のコメント: